スタッフブログ

2013年11月16日 土曜日

妊娠と喫煙について

現在、日本では女性全体での喫煙率が9.7%、特に30歳代では16.6%のようです。

喫煙によって、男女ともに(肺がん、喉頭がん、食道がん、女性特有の子宮頸がんなど)や、動脈硬化による脳梗塞狭心症などの発生頻度を増加させます。

もちろん喫煙は妊娠、出産、赤ちゃんへも悪影響を与えます。

妊娠への影響は?
不妊率を増加させ(オッズ比 1.6)、また自然流産は非喫煙者の約2倍になると言われています。

無事妊娠が成立しても、切迫早産(相対的危険度 1.38)、前置胎盤(2~3倍)、常位胎盤早期剥離(相対的危険度 1.37)などの頻度が増加します。

それぞれも疾患については、私の尊敬している先輩方が作成した国立成育医療研究センターのわかりやすい資料(漫画です)を参照して下さい。

前置胎盤http://www.ncchd.go.jp/hospital/section/perinatal/images/zenchi.pdf
常位胎盤早期剥離http://www.ncchd.go.jp/hospital/section/perinatal/images/sokihakuri.pdf

胎内の赤ちゃんへの影響は?
染色体異常(喫煙 12% vs 非喫煙 3.5%)、口唇裂及び口蓋裂(それぞれオッズ比 1.34, 1.22)などの頻度を増加させます。
また、赤ちゃんの体重増加を抑制させ、300gくらい小さく生まれるようであり、これは喫煙本数に依存します。

さらに、28週の以降の死産も増える(相対的危険度 1.2-1.4)とも言われています。

お産後の影響は?
母乳の分泌が減ると言われています。

生まれた赤ちゃんへの影響は?
新生児死亡(相対的危険度 1.2-1.4)、乳児突然死症候群(相対的危険度 2.0-7.2)が増加します。

さらに大きくなってからのアトピー小児喘息肥満などだけではなく、注意力欠如読み書き能力の低下にも関連するとも言われています。

母親だけの問題ですか?

もちろん、周りの人からの受動喫煙も影響します。
子宮内胎児死亡(相対的危険度 1.5)が増加します。


このように妊娠中の喫煙は良いことがありません。
妊娠を考えたら節煙、そして喫煙をしましょう。
今からでも遅くはありません。
周りの人の協力も必要です。

副院長 今野 秀洋

投稿者 佐野産婦人科医院

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