スタッフブログ

2015.09.26更新

当院では妊娠を考えている方と妊婦さんに対して、例年通り10月1日からインフルエンザワクチン接種を開始する予定です。

日本や米国におけるガイドラインでは、すべての妊婦さんに対してインフルエンザワクチン接種を推奨しております。
それには理由があります。

お母さんにとってのメリットとは?
過去の調査では、妊娠中にインフルエンザに感染すると重症化しやすいことがわかりました。
心肺機能が悪化し入院する相対的リスクが上がります。
これは出産に近づくと高くなり、4.67倍まで上昇します。

また、出産後のことですが、生後6ヶ月未満の赤ちゃんにはインフルエンザワクチンを接種することができません。赤ちゃんが感染することを防ぐには、まずお母さんがかからないようにすることがまず大事だと思います。
(これは一緒に住むご家族も同じです。)


赤ちゃんにとってのメリットとは?
まず胎児への影響が心配だと思いますが、現在使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであるので、理論的に妊婦さんや胎児に対して問題はないと思われます。

また、妊娠中にインフルエンザワクチンを接種すると、お母さんの体に抗体が産生されますが、それが胎盤を通過して、胎児に移行することがわかっております。
つまり、妊娠中にインフルエンザワクチンを接種すると、生まれた赤ちゃんはインフルエンザにかかりにくくなると言えます。生後6ヶ月までに63%の感染を減らせるとのデータがあります。

さらに、妊娠中にインフルエンザにかかった場合、赤ちゃんの自閉症の発症率があがるのではないかという報告もあります。


もちろん、アレルギー等の副作用には注意しないといけませんが、特にワクチン等のアレルギーがない妊娠中の方と近いうちに妊娠を希望している方には、私は接種することをお勧めしています。

また当院では、妊婦さんがより安心して頂けるように防腐剤の入っていないワクチンを準備しております。

院長 今野 秀洋

(参考文献)
1. Madhi SA, et al. ;Influenza vaccination of pregnant women and protection of their infants.;N Engl J Med. ;2014; 4;371(10):918-31. 
2. Zaman K,et al. ; Effectiveness of maternal influenza immunization in mothers and infants.;N Engl J Med. ;2008;9;359(15):1555-64.
3.  Neuzil KM, et al.; Impact of influenza on acute cardiopulmonary hospitalizations in  
     pregnant women. ;1998 Dec 1;148(11):1094-102.
4. 二井 立恵ら;妊婦におけるインフルエンザワクチンの免疫原性・安全性;小児科;   
 2012;53;4;497-503
5. 二井 立恵ら;ワクチン歴による妊婦のインフルエンザ赤血球凝集抑制抗体の保有状況と児へ
   の抗体移行に関する検討;小児科臨床;2010;63;11;2329-2336
6. 日本産婦人科学会 産婦人科診療ガイドラインー産科編2014

投稿者: 佐野産婦人科医院

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