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2016年1月 7日 木曜日

月の満ち欠けとお産は関係があるの?

よく、「今日は満月だから生まれるわよ」という話を聞きます。
その他、潮の満ち引きとか気圧も分娩と関連があるのではないかという話もあります。

実際のところ、このような自然現象と分娩との間に関係があるのでしょうか?
いくつかの研究があるので調べてみました。

①分娩が多い時間帯は?
135人の自然分娩を調べた研究によると、陣痛発来は夜中の1〜3時が27人(約2割)と多いようです。また分娩も21時〜2時の間が多く、この間で約1/3の方が生まれていました。

②月の満ち欠けと分娩との関係は?
564039人を調べた研究があります。月の満ち欠けを8つのフェーズに分けて解析しましたが、どのフェーズでも有意差なく、ほぼ均等に生まれていました。




③気圧と分娩との関係は?
2142人の自然分娩を調べた研究によると、1000hpa以下(つまり低気圧時)に破水が増加する傾向がありました(p<0.01)。
また、1日の気圧の変動が大きくなる(±10.2hpa)と分娩が増える傾向がありました(p<0.01)。





一方、両者には関係がないというデータもあります。

④潮の満ち引きと分娩の関係は?
313人を調べた研究によると、潮の満ち引きと前期破水との関連は見出せませんでした。


まとめると
(1) 分娩は夜間が比較的多いです。
(2) 気圧と破水は関係があるかもしれません。


(1)に関しては、なるべく外敵が少ない時間帯に産もうという自然の摂理なのかもしれませんね。

分娩には、胎盤や胎児からのいくつかのホルモンが関連していると言われています。
単一因子だけではなく、いくつかの機序が組み合わさって分娩になるのではないかと思われます。

分娩と月の満ち欠けとは関係ないようでしたが、どちらも神秘的なものであり、それに関連付けようとしたことは、いくらかロマンのある話ではないかなあと思いました。

院長 今野 秀洋

(参考文献)
1. 芥川 修;自然分娩と気圧との関連性;産婦人科の実際;55巻3号 Page543-548;2006
2. 灘 久代ら;陣痛発来と気圧の変化との関連性;日本看護学会論文集: 母性看護;33号 Page92-93;2002
3. 星川 由美子;自然現象と陣痛開始時刻・分娩時刻との関連について;茨城県母性衛生学会誌 19号 Page39-42;1999
4. 菊地 美帆ら;自然現象が分娩開始に及ぼす影響;新潟県立看護大学紀要;2巻 Page23-27;2013
5. 境原 三津夫ら;陣痛発来および前期破水と潮位の関連性;日温気物医誌;77巻2号 Page120-126;2014
5. Arliss JM, et al.;The effect of the lunar cycle on frequency of births and birth complications.;American Journal of Obstetrics & Gynecology. ;192(5):1462-4;2005


投稿者 佐野産婦人科医院

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