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40-50代は特に婦人科健診を受けた方がいいですよというおはなし。(もちろん他の世代の方々も健診を受けて下さい。)

出産を最後に産婦人科受診をしなくなったという方を時々見かけます。
本当にそれでよいのでしょうか?

49927人の女性を調査した日本の研究があります。

色々な疾患の発症年齢のピークを調べた調査です。
40代大事です。

産婦人科的良性疾患は、子宮内膜症は36歳をピークに、子宮筋腫は44-45歳をピークに発症しています。
子宮内膜症や子宮筋腫は、月経困難症や過多月経の原因だけでなく、不妊の原因にもなります。
また、悪性疾患では、子宮頸がんは44-45歳、子宮体がんは55-56歳と閉経前後をピークとしております。
卵巣がんはもう少し高齢の63-64歳を発症ピークとしています。

さらにこんな話があります。
「子宮内膜症から卵巣癌に発展することがある」

子宮内膜症は、生殖可能な年齢の女性の約10%にみられる決して珍しい疾患ではありません。
子宮内膜症は良性疾患でありますが、卵巣癌に発展することがあります(日本では、毎年約8000人が卵巣癌と診断されています)。
日本の研究では、子宮内膜症患者の0.72%が卵巣癌になっていることがわかっています。

子宮内膜症から卵巣癌が発症した33人を調査した別の日本の研究があります。診断時期は31歳から74歳で、平均47.7±9.3歳でした。

子宮内膜症性卵巣嚢腫と診断された6398人を調べた別の研究では、子宮内膜症性卵巣嚢腫と診断された時期は38.4歳で、卵巣癌と診断された方は46人、診断時期は51.4歳でした。

子宮内膜症性卵巣嚢腫と診断された30歳より若い方の卵巣癌発症リスク(標準化罹患比)は3.88ですが、50歳以上の場合は、13.2と年齢が上がるとリスクも上がります。
50歳前後という時期は、女性では閉経の時期であり、体にとって大事な時期であります。

またこの年齢は、仕事をしている方であれば、それなりの重要なポジションにいたり、子供がいる方であれば、子育て真っ盛り時期でもあると思います。

そういう時期だからこそ、ご自身の健康管理はしっかりされることが大事ではないでしょうか。

子宮内膜症を指摘された方は、定期的に検査を受けることを強くお勧めします。

最後に大人の女性の皆さんは、定期的に婦人科受診すべきと思います。
そして、特に閉経前後の方々そしてそれ以降の方に対して、よりいっそう受診をすることをお勧めします。
院長 今野 秀洋

(参考文献)1. Nagai K,et al; Disease history and risk of comorbidity in women’s life course: a comprehensive analysis of the Japan Nurses’ Health Study baseline survey.; BMJ Open; 11;5(3):e006360.20152. Kobayashi H, et al.; Risk of developing ovarian cancer among women with ovarian endometrioma: a cohort ; Int J Gynecol Cancer. ;17(1):37-43;20073. Taniguchi F, et al.;Clinical characteristics of patients in Japan with ovarian cancer presumably arising from ovarian endometrioma.; Gynecol Obstet Invest.;77(2):104-10; 2014

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