スタッフブログ

2016.11.13更新

先日、NHKニュースの取材を受けました。




東京オリンピック開催前までに、風疹の排除を目指すというテーマです。

風疹とは(http://www.sanolc.com/blog/2013/10/post-6-647568.html



特に、妊娠をこれから考えている人には、予防接種をお勧めしております。
以前のblog(http://www.sanolc.com/blog/2014/06/post-38-897646.html)


なぜかというと、妊娠中に感染すると、子宮の中の赤ちゃんに感染して、先天性風疹症候群となることがあります。ちなみに妊娠1か月に感染した場合、胎児に感染する確率は50%以上です。

胎児に起こる症状

聴力障害    60%
心奇形     45%
白内障     25%
低出生体重児  23%
精神発達遅滞  13%   
   など。

つまり一生の後遺症となります。

先天性風疹症候群は、お母さんがかからなければ、おこりえません。


日本では、2013年から2014年に、風疹が流行しました。
確かに、最近は下火になっております。

現在の風疹の発生状況
 東京都(http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella/
 千葉県(https://www.pref.chiba.lg.jp/eiken/c-idsc/

しかしながら、これからまた流行する可能性が十分あります。

その理由ですが、
①幼少時に風疹の予防接種を受けていない方がいます。
 昭和37年4月2日〜昭和62年10月1日生まれの男性
 昭和54年4月2日〜昭和62年10月1日生まれの女性


②上記以外の方でも、予防接種を受けていない人がいます。

③以前罹患したと思っている方が、実は別の感染症(例えば、はしか、おたふく風邪)の罹患歴と混同している可能性もあります。

④2013年の感染は、風疹が流行していた外国へ渡航した方が、日本に持ち込んだ可能性があります。

ということは、日本在住の方が、しっかり風疹に対する免疫ができていないと、もしかしたら東京オリンピック後に風疹が流行するかもしれません。


ちなみに妊娠中は、予防接種ができません。

落ち着いている今こそ、風疹の予防接種をお勧めしたいと思います。

院長 今野 秀洋



http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/vaccination/

投稿者: 佐野産婦人科医院

2016.11.04更新

今回は子宮外妊娠についてお話したいと思います。
子宮外妊娠とは、図で示している正常な妊娠が期待できる範囲以外のところに妊娠したものを指します。


子宮外妊娠は、全妊娠の1%くらいの発生率と言われています。
ほとんど卵管で発生します。稀に帝王切開などの子宮手術切開創、卵巣、腹腔内、子宮筋肉層での発生もあります。

残念ですが、子宮外妊娠は、通常その後の妊娠継続が期待できません。
例えば、卵管妊娠の場合、妊娠が進み大きくなると、やがて卵管が破綻して出血を起こし、ショック状態となり命を失うこともあります。

診断はどのようにするのですか?
破綻してひどい内出血・外出血を起こす前に、診断ができればと思っております。

診断には、経腟超音波検査と妊娠に伴って上昇するホルモン、hCG を測定します。




簡単に言うと、図のような考え方で正常妊娠と鑑別しますが、例えば月経不順で排卵日がはっきりしない場合や、超音波でよく見えないケースでは、判断に苦慮します。

自覚症状はありますか?
不正性器出血や腹痛が認められます。
子宮外妊娠のうち、76%に不正性器出血を、66%に腹痛を認めます。
しかし、これは正常妊娠や流産などでもみられることもありますし、子宮外妊娠で外出血をしない場合もあります。

ちなみに、妊娠が判明し不正性器出血で病院を受診した2026人のうち、18.1%(367人)が子宮外妊娠との報告があります(この数は多いとも言えますが、不正性器出血イコール子宮外妊娠ではないとも言えます。)。

先ほどお話したように、卵管妊娠の場合、命を脅かすような出血をきたすことがあります。
妊娠に関連した死亡の約1割が、子宮外妊娠が原因です。

子宮外妊娠が起こりやすい人はいますか?

以前子宮外妊娠となった方、子宮内避妊装具を使用している方、卵管の手術を行った方、体外受精を行った方、喫煙している方が、子宮外妊娠が比較的起こりやすいと言われています。





しかしながら、半数以上はリスクのない方が、子宮外妊娠になりますので、注意が必要です。

子宮外妊娠が疑われたら?
外来で、子宮外妊娠が疑われた場合、2-3日毎に超音波検査とhCG採血を行います。
また、診断・治療目的に手術が考慮されます。

治療は、手術(卵管切除など)です。
場合によりメトトレキセートによる保存的治療や待機療法が選択されることもあります。


まとめると
子宮外妊娠は、予防することは難しい疾患です。
時に、生命を脅かすほどの大出血をきたすこともあります。
早い時期から経過でみていたから、子宮外妊娠ではないかと判断できることがありますので、妊娠が判明したら、産婦人科受診をすることをお勧めします。


院長 今野 秀洋

(参考文献)
1. 藤下 晃ら;【卵管は脇役か?-その生理と病態】 卵管の病理 卵管妊娠 機序と病態; 臨床婦人科産科 ;70巻9号 ;829-835;2016
2. 星野 達二ら;わが国における胎児心拍陽性の頸管妊娠の治療について;産科と婦人科 ;83巻7号 ;839-845;2016
3.桑原 美佳ら;異所性妊娠の診断における血中hCG値の意義 異所性妊娠46例の検討から 埼玉県医学会雑誌 ;50巻2号 ;571-576;2016
4.木下 紗林子ら;当院で経験した異所性妊娠33例の超音波像と臨床経過に関する検討;関東連合産科婦人科学会誌 ;51巻1号 ;19-25;2014
5. 西島 翔太ら;当院での過去5年間の子宮外妊娠手術の検討; 埼玉県医学会雑誌 ;48巻1号 ;249-252;2013
6. 森川恵司ら;異なる転機をとった子宮角部妊娠の2症例;現代産婦人科;64巻2号;281-285;2015
7.竹内穂高ら;当科における異所性妊娠47例の検討;相澤病院医学雑誌;13巻;37-41;2015
8. 近藤さやから;当院で手術を行った卵巣妊娠8例の検討ー卵管妊娠との比較;現代産婦人科;63巻2号;321-324;2014
9.Bruno C. Casanova,et al. ;Prediction of Outcome in Women with Symptomatic First-Trimester Pregnancy: Focus on Intrauterine Rather Than Ectopic Gestation;J Womens Health ; 18(2): 195-200;2009
10. Williams OBSTETRICS 23th Edition

投稿者: 佐野産婦人科医院

TEL 047-352-5705 分娩・時間外緊急専用電話 047-303-3020
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