スタッフブログ

2021.09.15更新

妊娠中、授乳中、妊娠を計画中の方は、新型コロナワクチン接種が推奨されております。

(厚労省ホームページよりhttps://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0027.html

 

 

 

妊娠中である16歳から54歳、35691人を調べた報告があります。

ファイザー社ワクチンを接種した方が19252人、モデルナ社ワクチンを接種した方が16439人の計35691人を調査しております。

 

 

各社ワクチンの副反応の頻度を表にしております。

 

vaccine

 

 

 

妊娠していない方と比較してみたところ、「注射部位痛」は頻度が少し多かったものの、「頭痛」、「筋肉痛」、「寒気」、「発熱」は発生頻度が少ない傾向がありました。

 

 

 

また、妊娠中の流早産や児への影響についても調べてあります。

 

outcome

 

 

予後も接種有無で変わらないようです。

 


まとめると

妊娠中の新型コロナワクチン接種による副反応は認めるものの、重篤化することはなさそうです。

また、児への影響もみられないのではないかと考えられます。

 

 

 

もう一つ妊娠中のワクチン効果について調べた報告もあります。

出産した2002人を調べています。

 

140人(7.0%)が妊娠中にワクチン接種を行い(中央値 妊娠32週(妊娠13週6日〜40週4日)、このうち73.6%が2回接種完遂できました。

また、212人(10.6%)が、妊娠中にCOVID-19に感染しておりました。

 

vaccine2

 

 


このうちワクチン接種した方のうち2人(2/140人、1.4%)が分娩までにCOVID-19に感染しました。

感染率で比較して、妊娠中のワクチン接種群 vs 非接種群=1.4% vs 11.3%(210/1862), p<0.0001)であり、つまりワクチン接種の方が感染率が低く、ワクチン接種に感染予防の効果があることがわかりました。

 

院長 今野 秀洋

(参考文献)
1. Shimabukuro TT, et al. : Preliminary Findings of mRNA Covid-19 Vaccine Safety in Pregnant Persons: N Engl J Med. 2021.
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2104983
2. RN Theiler, et al; Pregnancy and birth outcomes after SARS-CoV-2 vaccination in pregnancy: Am J Obstet Gynecol MFM. 2021

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2021.09.12更新

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)からの報告です。


①5252人のCOVID-19に感染した妊婦さんとそのベビーをまとめた報告

母親の年齢 中央値 28.9歳(つまり若い女性です。)

4495人(99.3%)は生産となりました。

 

12.9%(506名)は早産となりました。


USAの早産率は10.2%なので、COVID-19に感染した場合の方が、少し早産率が上がっているように思われます。

 

 

週数別にわけると
34-36週で出生 357名(全体の9.1%)
32-33週で出生 50名(全体の1.3%)
28-31週で出生 69名(全体の1.8%)
28週未満で出生 30名(全体の0.8%)

ちなみに早産の頻度は、COVID-19に感染した母親が症状の有無とは関係がありませんでした。

つまり無症状だから早産しにくいわけでもありません。

 

 

残念ながら9名(0.2%)は、病院で新生児死亡となっております。

 

 

分娩前14日以内に感染した母親から生まれたベビーのうち、4.3%(328名中、14名)新生児にPCR陽性となっていました。
一方、PCR陽性から14日以上経過したベビーは、PCR陽性は0名でした。

 

 

 

 


②15歳から44歳のCOVID-19に感染した有症状である、23434人の妊婦さんと386028人の妊娠していない女性を比較した報告

 

 

 

coviddata

 


まとめると
妊娠すると、COVID-19に感染した場合、比較して少し重症化しやすいようです。
また、早産の頻度が少し増える可能性があります。


院長 今野 秀洋

 

 

(参考文献)
1. Woodworth KR, et al.: Birth and Infant Outcomes Following Laboratory-Confirmed SARS-CoV-2 Infection in Pregnancy — SET-NET, 16 Jurisdictions, March 29–October 14, 2020
2. Delahoy MJ, et al.: Update: Characteristics of Symptomatic Women of Reproductive Age with Laboratory-Confirmed SARS-CoV-2 Infection by Pregnancy Status — United States, January 22–October 3, 2020

 

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2021.08.26更新

先日、当院の帝王切開術の割合についてご質問がありました。


当院の緊急帝王切開率は8.8%となります。

 

現時点での今年の当院の緊急帝王切開率は8.8%です。

 

また前回帝王切開で分娩された、あるいは逆子など、予定帝王切開術となった方の割合は8.2%です。

 

 

ご参考にしてください。

院長 今野 秀洋

投稿者: 佐野産婦人科医院

2021.08.23更新

妊娠中は、新型コロナウィルスに感染しやすく、特に後期は重症化しやすいと言われています。

また、流産や早産が少し増えるという話もあります。


市川市では、妊娠中の方やその同居のご家族の方、障害者手帳をお持ちの方やその同居のご家族の方などの優先予約の申請を8月31日(火曜)まで受け付けています。


検討してしてください。

 

新型コロナウィルスワクチンについて
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/20210814_COVID19_02.pdf

市川市 新型コロナワクチン接種について
https://www.city.ichikawa.lg.jp/pub10/vaccine.html

 

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2021.08.23更新

本日、日本産婦人科学会から妊娠中に新型コロナウイルス感染され、自宅や宿泊療養されている方へ情報発信されております。

 


以下のような妊娠に関連した異常については、かかりつけの産婦人科の先生に連絡してください。

 

・性器出血、破水感、頻回の子宮収縮、胎動減少、強い腹痛など
・その他、助産師さん等からの妊婦健診時に言われた症状

 

 


新型コロナウイルス感染症の症状について まず、以下の健康観察を行ってください。
(おそらく保健所から同じ情報が得られると思います。)

 

①呼吸状態、心拍数や呼吸数の計測
②体温
③パルスオキシメーター(サチュレーションモニター)をお持ちの場合は、酸素飽和度(血液内の酸素の量:SpO2)の計測

 

(A)以下の場合には、かかりつけの産婦人科の先生もしくは保健所に連絡してください。

①1時間に2回以上の息苦しさを感じる時
②トイレに行くときなどに息苦しさを感じるようになった時
③心拍数が1分間に 110 回以上、もしくは呼吸数が 1 分間に 20 回以上
④安静にしていても酸素飽和度が 93-94%から1時間以内に回復しない時 (妊娠中は赤ちゃんのために 95%以上の酸素飽和度が必要です)

 

(B)以下の場合は、すぐに救急車を要請してください。

①息苦しくなり、短い文章の発声も出来なくなった時
②酸素飽和度(SpO2)が 92%以下になった時

 

日本産婦人科学会 http://www.jsog.or.jp/news/pdf/COVID19_20210823.pdf

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2021.03.15更新

本日たまごクラブが発売になりました。

 

tamagokulabu20214

 

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96-2021%E5%B9%B44%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B08DDYVVHH/ref=sr_1_3?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=1KQK10KRTQOUQ&dchild=1&keywords=%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96&qid=1615802373&sprefix=%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%2Caps%2C275&sr=8-3

 

「さかごになったらどうする」というテーマの記事作成のお手伝いさせていただきました。

 

 

是非ご覧になってください。

院長 今野 秀洋

投稿者: 佐野産婦人科医院

2021.02.18更新

 

先日、「ちゃんと避妊しています。」という方がいらっしゃいました。
どのような方法で避妊されているのか伺ったところ、「腟外射精」とのことでした。

 

 


皆さんは、ご自身たちが選択している避妊方法の避妊率をご存じでしょうか?


以下に、日本でできる主な避妊方法とその避妊率をお示しします。

 

hininritu

 


特別に何もしなければ、おおよそ1年間に100人中85人の方が妊娠します。

 

 

 

「継続的で正確な使用」というのは、ものすごくきちんとしていた場合(例えば、経口避妊薬の場合、飲み忘れなく、正しい時間に内服し続けることができたなど)という意味で、通常はどちらかと言うと一般的な右側を参考すべきではないかと思われます。

 

 

腟外射精では、20%はぐらい妊娠する可能性があります。

 

比較的確実な避妊方法は、青色の部分です。

 

ご参考にしていただけたらと思います。

院長 今野 秀洋

 

 

(参考資料)
WHO; Family Planning - A global handbook for providers 2018 edition
https://www.who.int/reproductivehealth/publications/fp-global-handbook/en/

投稿者: 佐野産婦人科医院

2020.11.03更新

皆さんは納豆などの発酵食品を普段からよく食べているでしょうか?

 

今回は、妊娠中の方が日本では馴染みがある納豆やみそ汁を取るといいですよというお話です。

 


腸内細菌の役割の一つに免疫応答のサポートがあると言われており、つまり腸内細菌が感染防御に関わっていると考えられています。

早産の原因の一つに感染症があります。また、早産された方と早産しなかった方とは腸内細菌が異なるという報告もあります。

発酵食品は腸内細菌に影響を与え、粘膜の免疫に関与することがわかっております。

 

 

つまり、妊娠中に発酵食品を摂取することにより、腸内細菌に影響を与え、感染防御の仕組みをよい方向へ変化させ、早産が減るかもしれないという仮説が立つわけです。

 

 


これを調べた日本の報告があります。

77667人の早産経験のない妊婦さんを調査し解析しております。

年齢は30.9±5.0歳、BMIは21.1±3.0kg/m2、分娩週数は38.9±1.4週
このうち、早産がした人が3.0%(2343人/77667人)でありました。
(日本の早産率は、5.6%程度と言われており、今回の調査対象が3.0%と少なかった理由は、早産リスクの低い方を調べているからと考えられます。)

 

 

発酵食品については、みそ汁、ヨーグルト、チーズ、納豆を摂取していたかどうか調べています。

 

34週未満の早産発症について比較調査しております。

 

 

 

発酵食品

 

 

①みそ汁
みそ汁摂取が1週間に1度未満の方が早産することを1とすると
1週間に1〜2日の方が0.58、3〜4日の方が0.69、5日以上の方が0.62とみそ汁摂取している方々の方が早産が少ないことがわかりました。

 

②ヨーグルト
同様に1週間に1回未満の方が早産することを1とすると
1週間に5回以上ヨーグルトを摂取する方は0.62と少ないようです。

 

 

③チーズ
同様に評価して、チーズを摂取する方のほうが早産少ない傾向はみられました(ただし統計上の有意差はでておりません。)

 

 

④納豆
同様に評価で、1週間に3回以上納豆を摂取する方は0.60と少ないようです。

 

 


ただし、この調査では34〜36週の早産発症については、いずれの発酵食品でも非摂取群とかわりはなかったようです。

 

 


さらに、早産既往のある方で同じ調査をしたところ、納豆を1週間に1〜2回納豆を摂取する人のほうが早産が少ないことがわかりました(Adjusted OR(95%CI) 0.52((0.82-0.97) p=0.039)。

 

 

 

 

日本では、早産が20人に1人と言われております。
早産の原因や感染だけではなく、体質などもあります。

発酵食品のみで早産しないわけではありませんが、妊娠中に、身近にある納豆、みそ汁、ヨーグルト、チーズを摂取すると、早産することが減るかもしれません。

いつもの食事に発酵食品を加えてみるのはいかがでしょうか?

 

 

 


院長 今野 秀洋

 

(参考文献)
Mika Ito, et al; Fermented foods and preterm birth risk from a prospective large cohort study: the Japan Environment and Children’s study;Environ Health Prev Med;
1;24(1);25;2019


 

 

 

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2020.09.29更新

 10月1日より、妊婦さんに対してインフルエンザワクチン接種を始めます。

 

厚生労働省が、妊婦さんに対してインフルエンザワクチン接種を強く推奨しております。

なぜかというと妊娠中は、インフルエンザに「かかりやすく」、「長引きやすく」、「こじらせやすい」からです。

 


 診療時間内は、いつでも接種が可能です。
予約は不要ですが、数に限りはあります。
 

 

妊婦さん向けに、防腐剤の入っていない一本ずつ注射器に入っているワクチンを準備しております。

接種回数1回 3500円
 
 

 


妊婦さんのインフルエンザワクチンについて以前書いたブログです。
http://www.sanolc.com/blog/2017/09/102-521387.html
 
ぜひご参考にしてください。
 

院長 今野 秀洋

投稿者: 佐野産婦人科医院

2020.06.07更新


以前のブログで、妊娠中及び授乳中に魚を摂取したお母さんから生まれてきた子供は、IQが高く、向社会的行動をよりとることができ、運動能力も高い傾向があったというお話をしました。(http://www.sanolc.com/blog/2014/02/post-24-430651.html)

 

 


妊娠中に魚を摂取をすると産後の抑うつ症状を減らすのではないであろうかという日本の研究報告がありました。

 

 

魚 

 

 

 

 

平成23年から26年にかけて妊娠した女性およそ8万人を対象に、魚の摂取量と抑うつ状態の関係を調査しました。

 

まず驚いたことに、産後6ヶ月の時点で11.6%の方が産後うつになっていることがわかりました。
さらに一年後でも2.6%の方が重症な精神疾患を患っていることもわかりました。

 

 

妊娠中における魚の摂取量をおおよそ5g,18g,29g,43g,69gのグループに分け評価しております。

その結果、摂取量が1日当たりおよそ5グラムと最も少なかった人たちに比べ、それ以上魚を食べていた人たちは出産から6ヶ月後及び1年たった時点で、いずれも抑うつ状態になりにくい傾向があることがわかりました。

 

 

 

 

 


魚介類の摂取は、子供の精神発達やお母さんの抑うつ症状に影響を与えるだけではありません。


早産が減る可能性を示した別の研究もあります。

 


350人を対象とし、魚によく含まれている成分であるDHA(一日あたり600mg)を補充をした群とプラセボ群と比較したところ、DHAを補充した群の方が34週未満の早産を減らし、出生体重を増加させるとの報告がありました。


魚もしくはDHAの摂取は、お子さんにとっても、妊娠経過にとってもそしてお母さんにも良いことだと思われます。

 

是非魚を食べましょう。

食べる

 

 

 

 

 

院長 今野 秀洋

 


(参考文献)
1. Hamazaki K,et al: Dietary intake of fish and n-3 polyunsaturated fatty acids and risk of postpartum depression: a nationwide longitudinal study - the Japan Environment and Children's Study (JECS): Psychol Med: 19:1-9: 2019
2. Carlson SE,et al: DHA supplementation and pregnancy outcomes.
: Am J Clin Nutr: 97(4): 808-15: 2013

投稿者: 佐野産婦人科医院

前へ

SEARCH