今回紹介する本は、少しショッキングな内容です。
シモーナ・スパラコ著「誰も知らないわたしたちのこと」。
ようやく妊娠したのに出生前診断によって、赤ちゃんに重度の障碍(しょうがい)を持つことがわかりました。出産しても長く生きられない可能性もあります。
主人公は、他国イギリスに渡ってまで人工妊娠中絶術を行いました。
そしてそのことに大変な苦悩をします。
ドキュメンタリーではないようですが、著者も障碍を持つ子を中絶でなくしているとのこと。
人工妊娠中絶を推奨しているわけではありませんが、あの子を生まなかったから今があるのかもしれないし、あの子を生んでいたら今がないのかもしれません。
一方、「生命は交換可能なものではないもの」です。
どちらにしても大変な選択だと思いますが、人はそれを乗り越え、進んでいくしかないのかもしれません。
「親と子」とは何なのか。改めて考えることができました。
確かにショッキングな内容ですが、読む価値のある本だと思います。
副院長 今野 秀洋
2014.05.17更新
「誰も知らないわたしたちのこと」という本のお話
投稿者:
2014.05.10更新
『乳幼児と保護者、妊産婦のための防災ハンドブック』のご案内
日本子ども家庭総合研究所で、「東日本大震災被害児童・避難児童に対する支援の総合的研究」の一環として作成した『乳幼児と保護者、妊産婦のための防災ハンドブック』というものがあるそうです。
簡単な内容ですので、まさかの自体に備えて、一度目を通しておいてもよいと思います。
副院長 今野 秀洋
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