スタッフブログ

2017.11.26更新

妊娠は判明したけど不正性器出血がありますが大丈夫でしょうか?
こういうケースは、少なくないです。
今回は、絨毛膜下血腫についてお話ししたいと思います。


絨毛膜下血腫とは?

絨毛膜下血腫は、妊娠初期や中期にみられる胎嚢の周りにみられる血液が溜まった部分のことを言います。

 

 絨毛膜血腫

 

 

不正性器出血で気づき、超音波検査で診断がつきます。

報告によりますが、全妊娠の0.5%から22%ぐらいの頻度であるようです。

多くの場合が、安静などの自然経過で改善します。

しかしながら、中には流産や子宮内胎児死亡に至るケースもあります。

 


絨毛膜下血腫を発症した方1735人と対照群70703人を比較検討した研究があります。

この研究によると
絨毛膜下血腫を発症した方は、 約2倍の流産発症リスクや子宮内胎児死亡リスクがあります
(流産:OR2.18, 95%CI 1.29-3.68、子宮内胎児死亡:OR2.09,95%CI 1.20-3.67)。

また、妊娠初期だけではなく、その後の妊娠経過にも影響を与える場合もあります。


常位胎盤早期剥離:OR5.71, 95%CI 3.91-8.33
(常位胎盤早期剥離については、国立成育医療センターのパンフをお勧めします。https://www.ncchd.go.jp/hospital/pregnancy/bunben/img/guide_15.pdf
早産:OR1.40, 95%CI 1.18-1.68
早産期の破水:OR1.64, 95%CI 1.22-2.21

もちろん絨毛膜下血腫を気にしすぎることはないのですが、妊娠初期に絨毛膜下血腫を指摘されたり、比較的長期に渡る不正性器出血がある場合は、少し注意が必要ではないかと思われます。
ご心配なことやご不明なことは、ぜひ主治医に相談してください。

院長 今野 秀洋


(参考文献)
Tuuli MG,et al.; Perinatal outcomes in women with subchorionic hematoma: a systematic review and meta-analysis. : Obstet Gynecol ;117(5):1205;. 2011

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.11.26更新


年末年始の診療についてお知らせいたします。
年内の外来は、12月28日(木)までとさせて頂きます。

 

12月29日(金)から1月3日(水)までの期間、誠に申し訳ございませんが、休診となります。


休診期間中の分娩や救急外来は、24時間対応しております。
猶、1月4日(木)から通常通り開始します。

ご迷惑おかけしますがよろしくお願いします。

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.11.26更新

2日(土)  女性医師(佐野葉子医師)

9日(土) 女性医師(坂本愛子医師)

16日(土) 女性医師(坂本愛子医師)

ご迷惑おかけしますが、ご理解の程よろしくお願いします。

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.10.27更新

11月の診療変更のお知らせです。

1日(水)  佐野葉子医師不在
2日(木) 佐野葉子医師不在
4日(土)  吉田幸洋医師不在のため代わりに舟木哲医師、 女性医師(佐野葉子医師)
11日(土) 女性医師(坂本愛子医師)
18日(土) 女性医師(坂本愛子医師)
25日(土) 女性医師(坂本愛子医師)
29日(水)今野秀洋院長研修のため不在
 

ご迷惑おかけしますが、ご理解の程よろしくお願いします。

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.10.24更新

以前のブログで妊娠高血圧症候群(HDP)が、将来生活習慣病になる可能性が高いので気をつけてましょうという話をしました。

今回は妊娠糖尿病(GDM)のお話です。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常のことです。(妊娠前から糖尿病と診断されている場合は妊娠糖尿病には含めません。)

日本産婦人科学会のホームページによると、頻度は7〜9%ぐらい(当院で出産した方のデータでは1%くらい、これはおそらくハイリスク妊娠の方は、高次施設に紹介させていただいているのではないかと思います。)

お母さんが高血糖であると、おなかの中の赤ちゃんも高血糖になり、さまざまな合併症が起こります。

GDM合併症

赤ちゃんが大きくなりすぎた場合や、お母さんの合併症が重度な場合は、お母さんや赤ちゃんを守るために、帝王切開が選択されることもあります(GDMの方は19.3〜30.9%と帝王切開率が高いです)。

 

実はGDMは妊娠高血圧症候群と同じく、妊娠・出産時だけでなく、出産後にも注意が必要です。

幾つかの調査報告があります。

(1) GDMと診断された方が将来糖尿病になる危険率は、GDMではなかった方の約7倍だった。

675455人の女性を調べた英国の報告によると、

2型糖尿病の発症数/GDM発症数       3997人/31867人
2型糖尿病の発症数/GDM発症しなかった数 6862人/643588人

GDMと診断された方が将来2型糖尿病を発症した割合とGDMでなかった方が2型糖尿病を発症した割合を比較したところ、GDMの方が7.4倍糖尿病を発症することがわかりました。

(2) GDMと診断された方が、分娩後5年の時点で糖尿病に進展しているケースが20%だった。

日本の1041名を調べたデータ解析によるとGDMと診断された方が、分娩後5年の時点で、糖尿病に進展しているケースは20%でした(GDMでなかった方が、糖尿病に進展したのは1%)。
GDMから糖尿病に進展するリスク因子は、

①妊娠前BMI≧25kg/㎡
②GDM診断時のHbA1c(過去1-2ヶ月の血糖値の平均を反映するものです)≧5.6%
③分娩時年齢35歳未満

などです。

(3) 産後3年から15年経過した方を調査したところ、GDMと診断した方の47%が糖尿病もしくは糖代謝異常と診断されていた。

こちらも日本のデータで、GDMと診断された202人を調査したところ、 産後3年から15年経過した時点で、47%が糖尿病もしくは糖代謝異常と診断されていました(GDMでなかった60人のうち糖代謝異常となっていた方は0人)。

(4)胎児期の子宮内環境が子供に影響を与える可能性がある。

GDMから生まれた児の方が、9歳で肥満度も腹囲も大きい傾向があったという報告があります。


まとめると
GDM既往の方は、将来糖尿病発症予備軍であります。また、お母さんだけの問題ではなく、お子さんにも影響が出るかもしれません。

GDMと診断された方は、妊娠中だけでなく産後の生活も気をつけるようにしてください。

院長 今野 秀洋

(参考文献)
1.荒田 尚子ら;糖尿病女性とウィメンズヘルスケア 妊娠を起点とした将来の女性および次世代の糖尿病発症予防のために;糖尿病と妊娠 ;15;1;56-64;2015
2. 荒田 尚子;妊娠を起点とした将来の女性及び次世代の糖尿病・メタボリック症候群発症予防のための研究;平成26年度厚生労働科学研究費補助金
3. 和栗雅子:新診断基準によって診断された妊娠糖尿病合併女性の糖代謝 予後に関する研究:平成26年度厚生労働科学研究費補助金
4. Bellamy L,et al. ;Type 2 diabetes mellitus after gestational diabetes: a systematic review and meta-analysis.;Lancet;23;3731773-9 ;2009
5. 難波光義ら;「妊娠と糖尿病」母児管理のエッセンス;金芳堂
6. 日本産婦人科学会ホームページ:http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/ninshintonyobyo.html

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.10.15更新

9月23日土曜日の日本経済新聞に、当院の病院移転について掲載されました。

日本経済新聞

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.10.07更新

今回、子育て世代を中心として多数の市民らが反対し、条例改正の動きがでて浦安市がパブリックコメントを求めている最中、産婦人科横に新しい納骨堂建設の許可を9月29日の時点で内田市長が出しました。

内田市長許可


もう少し慎重で柔軟な対応ができる方かと期待しておりましたが、余程急いで許可しないといけない事情があるか、あるいはそもそも市民の声など関係ないという考え方をお持ちなのでしょうか。

設計を担当している奥野設計によると11月から着工するということのようです。

千光寺(代表:伏島泰全氏、田代直正氏)の富岡からの寺院移転と記載がありますが、以前の住民説明会での話では、新たな巨大な機械式の納骨堂ができるとのことです。


現在、当院は病院移転に向けて準備を進めております。

ちなみに、巷で「千光寺に、高額な価格で当院所有地を売却し、南行徳に移転する。金額をふっかけるために、反対運動をしている。」というウソの情報を流している方がいるようですが、大変困惑しております。

我々は、千光寺側のやり方に賛同しているわけではないので、決してそのような行動をとることはございません。

詳細が決まり次第、皆様にはお伝えいたします。
ご心配をおかけして大変申し訳なく思っております。

院長 今野 秀洋

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.09.30更新

10月2日から妊婦さん向けにインフルエンザワクチン接種を開始します。

すべての妊婦さんに対して、日本、米国におけるガイドラインでは、インフルエンザワクチン接種を推奨しております。

それには理由があります。

お母さんにとってのメリットとは?

過去の調査では、妊娠中にインフルエンザに感染すると重症化しやすいことがわかりました。
こじらせて心肺機能が悪化し、入院治療を要する、リスクが上がります。
このリスクは出産に近づくほどに高くなり、最大4.67倍まで上昇します。

出産後、生後6ヶ月未満の赤ちゃんにはインフルエンザワクチンを接種することができません。
赤ちゃんが感染することを防ぐには、まずお母さんがかからないようにすることがまず大事だと思います。そのために、お母さんに接種を勧めます。これは一緒に住むご家族も同じですね。是非ご家族の方も予防してください。


赤ちゃんにとってのメリットとは?

胎児への影響が心配だというご質問がよくありますが、現在使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであるので、胎児に対する影響や問題はないです。

さらに、妊娠中にインフルエンザワクチンを接種すると、お母さんの体に抗体が産生されますが、それが胎盤を通過して、胎児に移行することがわかっております。
つまり、妊娠中にインフルエンザワクチンを接種すると、生まれた赤ちゃんはインフルエンザにかかりにくくなる、重症化を避けやすくなるであろうと考えられます。
実際のところ生後6ヶ月までに63%のインフルエンザ感染を減らせたとのデータがあります。

インフルベビー


もちろん、アレルギー等の副作用には注意しないといけません。
特にワクチン等に対するアレルギーがない妊娠中の方とその家族、それから近いうちに妊娠を希望している方には、私は接種することをお勧めしています。

当院では、妊婦さんがより安心して頂けるように防腐剤の入っていないワクチンも用意しております。

院長 今野 秀洋

(参考文献)
1. Madhi SA, et al. ;Influenza vaccination of pregnant women and protection of their infants.;N Engl J Med. ;2014; 4;371(10):918-31.
2. Zaman K,et al. ; Effectiveness of maternal influenza immunization in mothers and infants.;N Engl J Med. ;2008;9;359(15):1555-64.
3. Neuzil KM, et al.; Impact of influenza on acute cardiopulmonary hospitalizations in
pregnant women. ;1998 Dec 1;148(11):1094-102.
4. 二井 立恵ら;妊婦におけるインフルエンザワクチンの免疫原性・安全性;小児科;   
 2012;53;4;497-503
5. 二井 立恵ら;ワクチン歴による妊婦のインフルエンザ赤血球凝集抑制抗体の保有状況と児へ
の抗体移行に関する検討;小児科臨床;2010;63;11;2329-2336
6. 日本産婦人科学会 産婦人科診療ガイドラインー産科編2014

(2016のブログを一部修正して掲載しています。)

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.09.27更新

妊娠高血圧症候群(Hypertensive disorder of pregnancy:HDP)という言葉をご存知でしょうか?

妊娠高血圧症候群とは、かつて妊娠中毒症と呼ばれていたもので、「妊娠20週以降,分娩12週までの間に高血圧が反復してみられる場合,またはこのような高血圧に蛋白尿や全身の臓器障害を伴う場合のいずれかで,かつ,これらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によらないもの」です。
(さらに,高血圧が妊娠前あるいは妊娠20週までに存在し,加重型妊娠高血圧腎症を発症していない場合を高血圧合併妊娠(chronic hypertension)としてHDPに加える、ことになりました。)


もし妊娠期間中に、妊妊娠高血圧症候群となってしまった場合、お母さんと赤ちゃんの状態を悪くする病気を合併する場合があります。    

例えば、子癇、脳出血、常位胎盤早期剥離、HELLP症候群、肺水腫など。つまり、とても危ない状況になる可能性が高くなります。

 

そして妊娠高血圧症候群は、実は今回の妊娠だけの問題ではありません。
以下の3つの問題があります。

①妊娠高血圧症候群となった方のうち、22%は高血圧に移行します。

また、その他の生活習慣病との関連指摘した報告もあります。

40歳以上の日本人女性101人を、母子手帳でかつて妊娠高血圧症候群があったことを確認し、そして現在、生活習慣病を治療しているかどうか調べています。

妊娠高血圧症候群の既往の方のほうが、高血圧や高脂血症の治療を何倍も必要としていたという結果が出ました。

 

HDP 

②次回妊娠時の再発リスクがあります。

次回妊娠時の再発率は5.9%、再発リスクは8.6倍高いと言われています。

 

③次の世代への影響もあります。
45歳以上である日本人女性の経産婦10456人を対象とした研究があります。
その結果、本人だけでなく、娘にも影響が出ることがわかりました。

母親に妊娠高血圧症候群の既往があると娘の妊娠高血圧症候群の発症リスク 2.59倍 (2.20-3.05)

つまり、妊娠高血圧症候群は、妊娠中だけの問題でもありませんし、本人だけの問題でないというわけです。

また、このような報告もあります。
重症妊娠高血圧腎症やHELLP症候群(いずれも妊娠高血圧症候群の一種です)の既往がある女性の第一度近親者(親子や兄弟)において、60歳より前に、高血圧もしくは高コレステロール血症になる可能性が高い。 2.6倍(1.5-4.3)

 

まとめ
①妊娠高血圧症候群の既往がある方は、将来生活習慣病になる可能性が高いので、気をつけてください。若いうちから肥満にならないように食事に気をつけ、運動するとよいと思います。

②妊娠高血圧症候群の既往がある方は、ご自身だけでなくご家族も妊娠高血圧症候群やまた将来高血圧や高コレステロール血症になる可能性があるので、ご家族の方に、普段から生活を気をつけるようにお話をしてください。

 

院長 今野 秀洋

 

(参考文献)

1. Watanabe K, et al. ; Pregnancy-induced hypertension is associated with an increase in the prevalence of cardiovascular disease risk factors in Japanese women.
; Menopause; ;22(6):656-9; 2015
2. Kurabayashi T, et al. ; Pregnancy-induced hypertension is associated with maternal history and a risk of cardiovascular disease in later life: Japanese cross-sectional study.
Maturitas;75(3):227-31;. 2013
3. Roes EM, et al.; Severe preeclampsia is associated with a positive family history of hypertension and hypercholesterolemia.; Hypertens Pregnancy;24(3):259-71; 2005
4. 妊娠高血圧症候群の診療指針 2015
5. http://www.jsshp.jp/journal/pdf/20170810teigi_kaiteian.pdf
6. http://jsshp.umin.jp/i_9-qa_use.html

投稿者: 佐野産婦人科医院

2017.09.25更新

10月の診療変更のお知らせです。

7日(土)  今野院長不在となります。
11日(水) 研修のため休診となります。
21日(土) 研修のため休診となります。
28日(土) 女性医師不在です。

猶、10月の月曜日午後は女性医師不在となりますので、ご了承ください。
(水曜日、金曜日午後は通常通り女性医師はおります。)

ご迷惑おかけしますが、ご理解の程よろしくお願いします。

投稿者: 佐野産婦人科医院

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