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2018.09.06更新

 

幼少期の喘息のリスクファクターとして受動喫煙、アレルギー原因物質の暴露などが、報告されています。

今回、国立成育医療研究センターの小川浩平先生の調べたところ、妊娠初期に野菜をしっかりと摂取したお母さんから生まれた子の方が、2歳時の喘息症状が減るということがわかりました。

国立成育医療研究センターでは2010年から2013年の期間、妊娠女性を登録し女性とその児を継続的に追跡調査しております。
このデータベースより、対象となった511人を総野菜の摂取量の多い〜少ないで5群に分け、それぞれの群における喘息症状の発症率を比較しました。
また総野菜だけではなく、葉野菜、アブラナ科野菜、緑黄色野菜などのグループ別で対象者を5群に分け、追加で検討しました。

 

 

(今回の研究でわかったこと)

①妊娠初期の総野菜摂取量が多いほど、2歳の児の喘息症状発症率は低くなっていました。

 

最も総野菜を摂取している集団は最も総野菜を摂取していない集団と比較して喘息症状発症のオッズ比が0.59(0.34-1.03)でした。

 

 

②同様に妊娠初期の葉野菜(ほうれん草、ネギ、ニラ、小松菜、春菊など)の摂取量が多いほど2歳の児の喘息症状発症率は低くなっていました。


最も葉野菜を摂取している集団は最も摂取していない集団と比較して喘息症状発症のオッズ比が0.47(0.25-0.87)でした。

小松菜

 

③また、同様に妊娠初期のアブラナ科野菜(キャベツ、大根、白菜、小松菜、ブロッコリーなど)
の摂取量が多いほど2歳の児の喘息症状発症率は低くなっていました。

 

最もアブラナ科野菜を摂取している集団は最も摂取していない集団と比較して喘息症状発症のオッズ比が0.48(0.26-0.89)でした。

キャベツ

しかしながら、今回の研究で、妊娠初期に葉酸を多く摂取したからといって(葉酸は葉野菜に多く含まれます)、喘息症状発症が少なくなるようではないということもわかりました。

また今回の研究では、妊娠中期の野菜摂取と喘息の関係も調べていますが、関係はみられませんでした。(妊娠中期に野菜を摂取する必要はないという意味ではありません。)

 

(まとめると)
妊娠初期に、野菜(特に葉野菜やアブラナ科野菜)を摂取した方が、子供が喘息になりにくい可能性があります。
妊娠初期に呼吸器官が形成されるので、この時期に野菜に含まれる何らかの栄養素が関わっている可能性があります。
もちろん、小児喘息の発症原因は他にもいくつかの要素も考えられるので、野菜を沢山摂取したら、すべて予防できるというわけでもありません。

 

しかしながら、妊婦さんが食べるものが、おなかの中の赤ちゃんに影響する可能性はありますので、お母さんは食べることに少し気をつけるようにするとよいのではないでしょうか。

(参考文献)
Ogawa K et al.; Maternal vegetable intake in early pregnancy and wheeze in offspring at the age of 2 years. ; Eur J Clin Nutr ;72(5):761-771; 2018

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: 佐野産婦人科医院

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