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閉経後の女性において便秘は虚血性心疾患と関係があるかもしれません

便秘の女性は少なくありません。
よく便秘とは言いますが、排便回数が少ないから必ず便秘とは言えません。慢性便秘症診療ガイドラインによると、「便秘」とは「排便回数や排便量が少ないため糞便が大腸に滞った状態」または「直腸内にある糞便を快適に排出できない状態」を表します。要するに色々なタイプの便秘があり、快適に排便を促すに医師として単に下剤を処方すれば終了というものではありません。

閉経後の女性の便秘についてこんな報告がありました。
73047人の閉経後の女性を調べたところ、便秘の方が34.3%もいました。
そのうち内訳は、軽度便秘 25.7%、中等度 7.4%、重度 1.6%でした。

便秘と他の要素が関連がないか調べたところ、便秘と心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患と関係があることがわかりました。

中等度便秘症の方が虚血性心疾患を発症する頻度 14.3人/1000人重度の便秘症の方が虚血性心疾患を発症する頻度 19.1人/1000人
便秘でない方が虚血性心疾患を発症する頻度 9.6人/1000人

つまり便秘が程度がひどければひどいほど、虚血性心疾患になる可能性があります。
これは便秘だと強くいきむことが多いことが心臓の影響を与えるのでしょうか。

また、それだけではなく便秘とうつ病の関連も指摘されております(<0.001)。
もはや「たかが便秘」とは言えないかもしれませんね。
便秘

院長 今野 秀洋
(参考文献)1. Salmoirago-Blotcher E, et al; Constipation and risk of cardiovascular disease among postmenopausal women. ;124(8):714-23;20112. 慢性便秘症診療ガイドライン; 日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会;2017

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