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2014年3月 7日 金曜日

性器ヘルペスウィルス感染症について

性器ヘルペスウィルス感染症は、単純ヘルペスウィルス(HSV)の感染によって、性器やその周辺に病変が生じる病気です。

HSVの感染経路は2種類あります。
①幼少期にHSV感染者から接吻などで唾液を通じて感染し、口唇などに水泡や潰瘍を生じる(主にHSV-1)。
②性行為によって性器に感染する(主にHSV-2)。

しかしながら、これは厳密なものではなく、最近ではオーラルセックスによって感染したHSV-1による性器ヘルペスも多いようです。


(ちなみに、その他ヘルペスウィルスの仲間には、サイトメガロウィルスや突発性発疹の原因になるヒトヘルペスウィルス6、水痘-帯状疱疹ウィルスがあります。)



性器ヘルペスウィルス感染症の問題点

上で述べたように、あらゆる性行為が感染経路となります。

繰り返し再発をします。
症状がなくなっても、神経節に潜んでいて、再発することが多いです。
つまり根治ができず、一生、性器ヘルペスウィルス感染症とつき合うことになります。(これには精神的苦痛を伴います。)

無症候感染が多いです。
感染しても、無症状であることが多く(約7割とも言われています)、本人も知らぬまま、相手に感染させます。
現在のように、性の比較的自由な世の中では、性器ヘルペスウィルス感染症が増加しているのは容易に想像できます。

グラフは国立感染症研究所が今年一月に発表した約1000カ所の定点診療施設からのデータをまとめたものです。女性ではクラミジア感染症(http://www.sanolc.com/blog/2013/12/post-15-705495.html)についで、二番目に多いです。

HSV感染による臨床症状

口唇ヘルペス
図のように口角近傍に水泡ができ、痛がゆい症状が続きます。

性器ヘルペス
発症までの期間は、性的接触から、2〜10日後に発症します。

図のように、会陰部に多発する、水泡や潰瘍を生じます。


痛みが強く、排尿困難や歩行困難になることもあります。

時に子宮頸部に発症することがあります。

その他全身症状として、発熱や頭痛や鼠径リンパ節の腫脹があります。
さらに髄膜炎まで発展することもあり、これは非常に問題です。


発症形式

①初発:初めて症状が現れた時
②初感染:初めて感染した時
上の二つは同じことを言っているようですが、必ずしも同じではありません。
なぜなら、初感染しても無症状の場合もあるからです。
③再発


初感染で初発の場合は、比較的急性に強い症状を有します。
治療すれば、1〜2週間で治ります。
一方、非初感染で初発の場合は、比べて軽い症状のことが多いです。

再発の場合もまた、症状が軽く、治療なしでも一週間で治るようです。

検査方法

水泡や潰瘍から分泌物を採取して、HSV抗原を調べます。
以前は、外注検査で結果がでるまでに時間がかかっていましたが、先月より院内検査となりましたので、スムーズに結果をお伝えできるようになりました。

治療方法

残念ながら、根治療法はありません。
抗ヘルペス薬を用いると有症状期間が短縮できます。


次回は妊娠中のヘルペス発症についてお話ししようと思います。

副院長 今野 秀洋

投稿者 佐野産婦人科医院

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