WEB予約・お問い合わせ

診療時間
9:00~12:00
15:00~17:00

★…木曜午後は産後1ヶ月健診です(14:00~16:00)

ご予約はお電話かWEB予約システムよりお願い致します。

ブログ

妊娠と喫煙について

現在、日本では女性全体での喫煙率が9.7%、特に30歳代では16.6%のようです。 喫煙によって、男女ともに癌(肺がん、喉頭がん、食道がん、女性特有の子宮頸がんなど)や、動脈硬化による脳梗塞、狭心症などの発生頻度を増加させます。 もちろん喫煙は妊娠、出産、赤ちゃんへも悪影響を与えます。妊娠への影響は?不妊率を増加させ(オッズ比 1.6)、また自然流産は非喫煙者の約2倍になると言われています。 無事妊娠が成立しても、切迫早産(相対的危険度 1.38)、前置胎盤(2~3倍)、常位胎盤早期剥離(相対的危険度 1.37)などの頻度が増加します。 それぞれも疾患については、私の尊敬している先輩方が作成した国立成育医療研究センターのわかりやすい資料(漫画です)を参照して下さい。 前置胎盤http://www.ncchd.go.jp/hospital/section/perinatal/images/zenchi.pdf 常位胎盤早期剥離http://www.ncchd.go.jp/hospital/section/perinatal/images/sokihakuri.pdf胎内の赤ちゃんへの影響は?染色体異常(喫煙 12% vs 非喫煙 3.5%)、口唇裂及び口蓋裂(それぞれオッズ比 1.34, 1.22)などの頻度を増加させます。 また、赤ちゃんの体重増加を抑制させ、300gくらい小さく生まれるようであり、これは喫煙本数に依存します。 さらに、28週の以降の死産も増える(相対的危険度 1.2-1.4)とも言われています。お産後の影響は?母乳の分泌が減ると言われています。生まれた赤ちゃんへの影響は?新生児死亡(相対的危険度 1.2-1.4)、乳児突然死症候群(相対的危険度 2.0-7.2)が増加します。 さらに大きくなってからのアトピーや小児喘息や肥満などだけではなく、注意力欠如や読み書き能力の低下にも関連するとも言われています。母親だけの問題ですか? もちろん、周りの人からの受動喫煙も影響します。子宮内胎児死亡(相対的危険度 1.5)が増加します。 このように妊娠中の喫煙は良いことがありません。 妊娠を考えたら節煙、そして喫煙をしましょう。 今からでも遅くはありません。 周りの人の協力も必要です。 副院長 今野 秀洋

pagetop