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院長ブログ
「誰も知らないわたしたちのこと」という本のお話
今回紹介する本は、少しショッキングな内容です。 シモーナ・スパラコ著「誰も知らないわたしたちのこと」。 ようやく妊娠したのに出生前診断によって、赤ちゃんに重度の障碍(しょうがい)を持つことがわかりました。出産しても長く生きられない可能性もあります。 主人公は、他国イギリスに渡ってまで人工妊娠中絶術を行いました。 そしてそのことに大変な苦悩をします。 ドキュメンタリーではないようですが、著者も障碍を持つ子を中絶でなくしているとのこと。 人工妊娠中絶を推奨しているわけではありませんが、あの子を生まなかったから今があるのかもしれないし、あの子を生んでいたら今がないのかもしれません。 一方、「生命は交換可能なものではないもの」です。 どちらにしても大変な選択だと思いますが、人はそれを乗り越え、進んでいくしかないのかもしれません。 「親と子」とは何なのか。改めて考えることができました。 確かにショッキングな内容ですが、読む価値のある本だと思います。 副院長 今野 秀洋