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性器ヘルペスとは

単純ヘルペスウィルスの感染により、性器周辺に痛みを伴う水疱や潰瘍などの病変を生じます。

 

以下の特徴があります。

①原因ウィルスは一生体内に潜伏し、再発を繰り返すことがある。

②性行為で感染する病気である。他人への感染リスクがある。

③パートナーの治療も重要である。

④陰部だけでなく、臀部などにも皮疹が生じることがある。

⑤コンドームを使用することで、性行為による感染リスクが下がる。

⑥感染源の特定は難しい病気である。

⑦抗ウィルス薬の内服により治療し、症状を早く治すことが出来る。

⑧症状が出たらすぐ治療した方がよい。

⑨出生時には新生児への感染に中止しなければならない。

 

調査によると、性器ヘルペスを経験した患者さんが希望することは、

「早く症状をなくしたい」、「再発をなくしたい」、「パートナーへの感染を防ぎたい」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　とのことのようです。

患者さんは、肉体的な苦痛だけでなく精神的にも辛いです。

 

 

性器ヘルペスが生じた場合、受診してバルトレックスなどの抗ウィルス薬の内服と塗り薬を使用します。

再発した場合も受診して同じように処方となりますが、急に発症した場合は仕事で忙しかったり、受診することをためらったりして治療が遅れることがあります。

実は、症状が出たらすぐ治療した方が早くよくなります。

 

そこで最近は性器ヘルペスが生じた際に治療薬（バルトレックスなど）と次回再発した場合に速やかに内服する薬（アメナリーフ）を一緒に処方することができるようになりました。

 

あらかじめ処方された薬剤を初期症状に基づき患者判断で服用開始する治療方法をpatient initiated therapy(PIT)と言います。

この性器ヘルペスに対するPIT療法は保険適応です。

PIT療法としてアメナリーフを処方した場合は、＋2390円かかります。

  

 

再発を経験し、次の再発を心配している方は、PIT療法を検討してみてください。

https://youtu.be/TOVAajcccsY

 

院長　今野　秀洋

 

（参考文献）

1.渡辺　大輔ら；再発性性器ヘルペス患者の治療実態に関するアンケート調査~ 患者ニーズと医師 (皮膚科, 婦人科および泌尿器科) の診療実態~；日臨皮医会誌；38;445-453;2021

2.アメナリーフ錠200；https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00066990.pdf