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院長ブログ
子宮外妊娠(卵管妊娠)治療後は、次の妊娠までどれぐらいの期間を空けるべきか?
子宮外妊娠とは、「受精卵が子宮腔以外の場所に着床し、生育した状態」であり、正常な妊娠経過及び出産は臨めない状態でもあります。時として大量出血により命の危険性を伴うこともあり、緊急的な外科治療を要することもしばしば見られます。
頻度は、全妊娠の1-2%と言われています。
子宮外妊娠のリスク要因は、体外受精などの生殖補助医療(Assisted Reproductive Technology)、骨盤内感染の既往、子宮外妊娠の既往、喫煙、子宮筋腫、子宮内膜症、肥満、高齢などが言われています。
子宮外妊娠で一番多いのは卵管妊娠です(90-95%)。
卵管妊娠の治療は、外科手術(卵管切除術、卵管温存手術)と、抗がん剤のメトトレキサート(MTX)を投与する薬物療法があります。
一般的に、卵管の破裂や損傷の程度が大きい場合には卵管切除が選択されます。
卵管切除を施行した場合にも、稀であるが切除断端に再度子宮外妊娠をおこすことがあります(0.5%)。
そして卵管切除後に妊娠するまでの期間が短いほど(4.3±2.1months vs コントロール群15.6±13.7months)、再度子宮外妊娠をおこしやすい傾向がありそうです。
明確な期間を断言することはできませんが、先行した妊娠が卵管妊娠であり、その治療として卵管切除した場合は、可能であれば次の妊娠まで少し期間を空けた方がよいのかもしれません。
(参考文献)
1. Yaakov Melcer et al;Tubal stump pregnancy after salpingectomy-Does the time interval from surgical intervention to conception matter?; J Obstet Gynaecol Res;47(7):2509-2514;2021
2.関口 敦子ら;【数値からみる周産期医療 産科編】異所性妊娠の頻度;周産期医学;53;8号;1170-1173;2023